2001-07-01

実験報告

細胞の段階で生物Aの脳を摘出し、生物Bの受精卵に移植、成長の結果、外見上生物Bそのものであったが、その頭部周辺には生物Aの羽毛が見られ、また、発声法もAのものであった。ただし、器官は生物Bのものを使用している。


個体の行動様式を決定するのが「脳」であると限定すれば、この生物はまさしくAということになるが、B本体内の免疫はAの細胞群、すなはち「脳」を外敵(非自己)とし、排除する働きにより破壊した。いわゆる「免疫的自己」である。AでもありBでもある矛盾を持ったこの混合生命体キメラは、10時間後に眠るように死亡した。


追記 : 以上の結果から見て、「機械生命体」もその例外ではなく、短命種であることが予想される。

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